昨今、徐々にですが育児に参加するパパさんが増えています。
しかし、まだ育児に協力的じゃない。どうしたらいいか分からない。何をしたらいいのか分からない。そんなパパさんもいるのが現状です。
誰でも親になることは初めてなので戸惑うことは確かにあります。しかし、ママさんばかりが育児をするワンオペ育児の夫婦も少なくありません。
パパさんはママさんと違って親になる自覚が遅いと言われてます。ママさんと違ってパパさんは自分に変化がないのでは中々自覚することができないのです。
父親の自覚が遅いのは分かりますが
根本的に、なぜ男性は育児が苦手なのか‼苦手なパパが多いのか‼
今日はそこについて調べてみましたので、一緒に見てみましょう。
医学的根拠
はい筆者は看護師なので多少の医学知識があります。
医学的根拠でいいますと、まず人間には脳の中に視床下部という部位があるのですが、その器官からオキシトシンというホルモンが分泌され養育行動を起こすようになると言われています。
オキシトシンとは主に子宮収縮・分娩促進の作用で知られています。
また抗ストレス作用などもあり、別名:愛情ホルモンとも言われています。
ご存じの通り女性に多く見られるホルモンですが男性も微量ながら出ていることが近年の研究で発見されています。
ちょっと難しいことは省きますが、男性ホルモンであるテストステロンはこの養育行動を起こすオキシトシンの分泌を阻害してしまう作用があるんです。つまり、養育を促すのを邪魔してしまい育児に参加しない思考になる男性が多いのです。
潜在的な理由があるのですが個人差もありますし、ホルモンだけの問題ではありません。
育児をするパパさんは男性ホルモンが多いのかと言われるとそうではもないのです。
あくまで理由の1つと認識してください。
遺伝的根拠
遺伝的根拠を簡単に答えると原始時代まで遡ります。
男性は狩猟で家を出ることが多く、女性は近くで採取や育児を行っていた。
つまり元々の生活基準で男性が仕事、女性が育児家事の名残りがあるからです。
しかし、今の時代でそのような理由を奥さんに言ってしまうと「今は原始時代じゃない!」って言われるのは目に見えてますね(゚Д゚;)
現代までどのような流れで父親が確立してきたのか、各時代の父親像を見てみましょう。
原始時代
原始時代…家族というより村落共同体⁉
父親の始まりか!この時代では数十人規模の集落で協力しながら生活をするのが当たり前でした。
またこの時代は生存率がかなり低く、死別することが大半です。子供のことは家族というより共同体の一員という意識のほうが高かったのかもしれません。
上記でも記述しましたが、男性は狩猟で家を出て、女性は集落の近くで採取や育児をしていました。育児をしない男性が多いのはここから始まりました。むしろ役割分担でしかなかったイメージです。
育児云々より生きることで精一杯だったのではないでしょうか。
中世時代
中世時代…封建制の家父長制度⁉
時代は移り変わり、文明もある程度発達した中世時代。
この時代では男性が中心であり、家長である父親が絶対的な権力を握る家父長制度が多くなっていきました。
家を存続させることが第一に考えられていた時代であり、育児・家事に関しては恥ずべきことだと考えられ、妻や使用人が一手に担っていました。少しずつパパの育児苦手の根幹に近づいているのではないですか。
歴史ある由緒正しきある家には今でも見られるのではないでしょうか。
江戸時代
江戸時代…戦国を脱却しイクメンへ⁉
戦国時代が終わり、平穏な江戸時代では生家の稼業をそのまま継ぐことが当たり前だったため、父親は子へ教えなければならない時代がやってきました。
武士なら武術や読み書き、農民なら農業をと。また父親だけはなく祖父母や地域の方々も子供たち育児に関わっていたそうです。
町のイベントごとや遊び事なども父親が行い、教育をしない父親は無能者と言われた時代でした。現在と少し似てきており、育児に対しての考えが変わってきた時代だったのでしょう。
目的は少し違いますが、まさに現代でいうイクメンです。
近現代
近現代…現代のイメージに近い性別分業家庭⁉
女性だけが育児・家事を行う専業主婦というのは月給を支払われるようになった大正時代から生まれました。
戦後、生産活動が家から会社に移り、高度経済成長期には男性の稼ぎだけでも家族が暮らせたので男性が外で働き、女性は育児家事に従事するという性別分業家庭が確立されました。
まさに原始時代と同じ状態に戻ったわけです。
しかし違うところがあります。この頃より乳幼児の生存率も上がり、育児・家事をしないとはいえ家族への愛着は増したとも言われています。文明・医学の発展のおかげです。
昭和のお父さんといえば想像がつき、現在へイメージがもっとも残る時代ですね。
現代
現代…経済成長鈍化による共働き家庭⁉
1970年代以降は共働きが増えてきます。経済成長が鈍化し、男性一人での賃金では家族を養うことが難しい環境にあるため、女性も徐々に社会へ出るようになります。
しかし男性の労働時間は伸び、女性が家事を担う方が合理的である役割分担の意識も持つようになります。自分の実家が父親は育児をしなかった。つまり性別分業家庭が根強く残っている。
平成の時代になると男性も少しずつではありますが育児・家事を分担する考えが芽生え始めます。
そして現在の令和に至るというわけです。
まとめ
というように医学的に育児が得意ではないことと、遺伝的にも男性は外に出て仕事をすることが当たり前になっていることが挙げられます。
そして様々な時代により父親像は変わってきます。
現代でも性別分業の家庭が根強く残っていますし、もっとも仕事以外で家庭に費やす時間ない。
女性に比べて男性のスキルが低い。育児・家事に要求される水準が高いことも理由ではないでしょうか。
はい!ここまでで理由はわかりましたが、育児・家事が出来ないわけではありません。
またパパさんはママさんのレベルまで育児・家事をできるようになる必要はありません。
意識を高く持ちすぎると、きっと断念してしまいます!
できることから行ってみてはどうしょうか?
きっと笑顔が増えると思います。
まとめ
- 医学的根拠がある(男性ホルモンが邪魔をする)
- 遺伝的根拠がある(根強く残っている)
- 育児・家事が出来ないわけではない。
- 出来ることからやってみよう!
- すると家族の笑顔を増える
となっています。ぜひ根拠に負けず、これからの新しい父親像を一緒に築いてみませんか?
ここまで読んで下さり、ありがとうございます。
では良き育児ライフを!
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